産経新聞 中川晶の生き方セラピー 第12回 平成16年6月19日掲載「寝たきりの母に冷たい夫」

■相談

「九十三歳の私の母が寝たきりになりました。それ以後、夫(61)は母が甘えている、と不満を並べ、母と口をききません。母は夫の態度に泣くばかりです。ちなみに夫の両親を私が介護した時は、夫はとてもうれしそうでした。二人に気を使い、私はうつ病になり、安定剤を服用しています。一日も早く解決したいのですが。」大阪府 主婦 57

■回答

まったく理不尽な話ですよね。ご主人の両親のときはあなたが大活躍して、この人ニコニコしていたくせに・・今度は夫がお返しをする番なのにねえ。「こんな奴は離婚だ!」なーんて答えてたら普通過ぎて面白くも何ともありませんし、何より癪ですよね。「生き方セラピー」はひと味違いますぞ。まずは、少なくともあなたは夫に「貸し」を作ったんです。血のつながりもないのに夫の両親の介護をしてあげたなんて大変なことなんですよ。冷血漢でもないかぎり、何のかんの言ってても後ろめたさはあるもんです。そりゃね、夫は自分で選ばれたかもしれませんが、その両親なんて付属品ですしね。選んでもない相手の介護って、よほどの人でないと出来ません。昔は普通だったなんていいますけどね。あれはウソ。若い頃イジメられてるとだんだん貯まってきて、とうとう向こうが寝たきりなんかなったら、さあ大変。これ幸いとばかりに食事の時間を遅らせるとか、オムツ代えるのをわざと忘れるとか、けっこう陰険な仕返ししてますよ、みんな・・

 あなたと夫の年齢差を考えると当然、性差からしても圧倒的にあなたは有利な立場にあります。そのことで脅しをかけるのも一法です「因果応報。年老いたら誰があなたの世話をするのかしらねえ、あなたが93歳になったら悲惨よねえ。」なんてね。

 そんなの待てないとおっしゃるのでしたら、イメージ療法も効果的です。つまり夫が93歳になって、あなたがジワジワいたぶるのをイメージするのです。これは法律に引っかかりませんから大丈夫です。想像だけならOKなんです。もうひとつ有効な方法は、この新聞の文章を夫の目に触れるところに置いときましょう。きっと震え上がることでしょう・・・