産経新聞 中川晶の生き方セラピー 第14回 平成16年7月17日掲載「計画通りにいかないと・・」

 相談1■相談

「学生のころから計画をたてるのがとても好きです。テスト前には、何日のどの科目何時から何時までやる、ときめてから勉強していました。そのせいか、社会人になってからもまずは一日の計画をたてます。午前中この仕事をしてお昼はどこのお店であれを食べる、午後はあの仕事をやって、帰りはあのお店によって買い物をして、何時の電車にのって、夕ご飯は…とすべてこまかく計画してその通りの行動をしないと落ち着きません。これが計画通り進めば安心するのですが、うまくいかなかった時などたとえば、お昼に食べるはずだったものか売り切れていた時など、とたんにどうしていいのかわからなくなり、パニックになります。その予定通りの食べ物を探して何件もの店を歩き回ったりします。いったいどうすれば計画を立てないでも生活できるようになりますか」                                       神奈川県 事務職女性(29)

■回答

 計画の立てすぎで困っておられるのですね。その反対で悩んでいる人も多いのですが・・ぼくもその一人です。ぼくなんか行き当たりばったりで。いや、ぼくだってラフな計画はするんですよ、例えば大学の講義、準備して計画的にやり始めます。ところが自分で面白くないし、学生たちもシラーっとしてます。で、焦ってきて、気が付いたらアドリブだらけ、おかげで学生たちは大喜びですが予定がこなせてなくて、また計画の練り直しです。きちんとした計画の立てられる人が羨ましい・・さてそんなぼくからあなたへ、アドバイスです。迫力にかけますが・・あれ、また計画通りに書けてない・・

 ともあれ、あなたの場合、計画がうまくいかなかったときに、パニックになるというのが問題になっているわけですね。

 さて、計画というのは予想とその対策から出来ています。特に予想がないと計画なんて成り立ちませんものね。あなたの場合、その予想がはずれるとパニックになってしまうということが問題でした。

 でも、いつもそうなのでしょうか?あなたは映画をみるとき次がどうなるか予想して、予想どおりの展開にならなかったらパニックになりますか?仲の良い友達と話すとき、話の展開が自分の予想どおりでないとパニックになりますか?きっとそんなことはないとおっしゃるでしょう。予想通りだったら面白くないですもんね。つまり、人との会話や演劇などは意外な展開が楽しいのです。推理小説で最初から予想した人物が、やっぱり犯人だったなんて読む価値ないでしょ。もし推理小説で自分の予想と犯人が違っていたためにパニックになるというのでしたら、これは重症ですよ・・・

 これらに共通するのは自分から意外性を求めていることです。あなたの場合は意外性に曝されてパニックをおこすわけでしょ。ここが大きな違いなんです。つまり、様々な日常的な場面で自分から意外性を楽しめると、ずいぶん気が楽になる可能性があります。

 んなこと言ったって、無理。という声が聞こえてきそうです。でもね、ものは試し。簡単なことから日常場面で意外性を楽しむトレーニングをやってみてください。案外面白いかも・・・