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産経新聞 中川晶の生き方セラピー 第1回 平成16年4月3日掲載「姑の料理が濃すぎる」 |
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■相談 女性会社員(32) 姑のことでご相談します。 姑は結婚してからずっと専業主婦で、非常に家庭的な人です。「わたしはほかに何にもできないから」というのが口癖ですが、そういいながら裁縫はプロ級の腕前で請われて展示会に出したこともあり、料理も和食ならなんでもござれ、という人です。 ご相談したいのは、その姑の料理のことです。実は、私は非常に薄い味付けの家で育ったのですが、姑の味が私には濃すぎて(甘味が強すぎる)困っています。結婚してしばらくは、私もいい嫁と思われたくて、「お母さん、ものすごくおいしいですね」と絶賛してしまったので、いまさらそんなことは言い出せなくなりました。 食事を出してもらったときには、せっかくですから、たくさん食べて、喜んでもらいたいと思います。しかし、正直つらいことがあるのです。また、子供に出してもらう食事も味が濃いです。子供については正直に「薄い味付けでお願いします」と頼んでいるのですが、それでも私が試食すると、びっくりするほど濃くて、こまってしまいます。 勇気を出して甘すぎる、というべきでしょうか。でも姑はよい人なので、悲しませたくはないのですが。
■回答 なるほど、濃い味付けで悩んでおられるわけですね。家によって地方によって味付けって違いますものねえ。どうも関西料理って隠し味に砂糖をかなり使いますものねえ。関東の人は料理に砂糖とは何事か!と青筋立てる人もいるんですけどね。ところがこの関東の人が数年関西に住むと逆に甘い和食党になることも多いのです。これはきっと、回りの人が甘めの料理を「美味い〃〃」というもんで本人もついついそんなものかと思うようになるためのようです。味覚というのもそれほど固定したものではなく周囲に影響されます。相談はこの逆バージョンなので、ここはお母さんに薄味を美味いと思わせていく必要がありそうです。料理に自信のある人は特に食べる人の反応に敏感です。お母さんの料理のとき一番薄味の料理を見つけて皆で誉め倒しましょう。特にその時は薄味に注目して「品のいいお味」「さすがお母さん、この薄味天下一品!」「薄味大統領!」などなど。逆に濃い味をけなすのは感心しません。よけい意地になったり、自信を失ったりします。そのうち全体の味が薄くなってくること請け合いです。ただし、早期の回復は望めないでしょう。ま、気長にいきましょう。反対にこちら側がお母さんの濃いめ味に洗脳される危険があるので気をつけてください。これに対しては家族の同意を得て数にモノを言わせましょう。 でもね、初期の霊長類にとって甘味って大変なご馳走だったみたいですよ。今でも脳は甘味で幸せを感じるんですけどねえ。ま、過ぎたるは・・ってとこですか。でも一つくらい元の濃いお母さん流の味付けの料理を温存しておいてあげてもバチは当たりませんよ。 |
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